物価高時代の保険見直し

このコラムは2026年5月25日に作成および更新したものです。

家計負担が増す中で

総務省が公表した今年3月の消費者物価指数は、2020年比で112.7%となった。物価高が続く一方で、所得の伸びが追いつかず、家計負担の重さを感じている方も多いのではないだろうか。
                             
加えて、近年は保険業界を巡る報道などを受け、保険に対して不安や不信感を抱く人も少なくないように感じる。

今回は、私自身の体験と考え方をもとに、保険見直しのポイントを整理したい。家計を見直す際の参考になれば幸いである。

保険は“万一”に備えるもの

私は昨年の春、長年加入していた保険を大幅に見直した。生命保険や医療保険など、大手保険会社で契約していた4本はすべて解約。自動車保険や学資保険も含め、必要性を一から考え直した。中には解約返戻金が元本を大きく下回るものもあったが、勉強代と割り切った。

19年間会社員を続ける中で、深く考えず保険料を払い続けていたことを反省している。もちろん独立後の固定費削減も理由だが、それ以上に「保険とは何か」を自分自身で理解し、主体的に判断したいと思ったからだ。

参考にしたのは、保険コンサルタントの後田亨氏の考え方である。氏は「保険は宝くじの逆」と表現する。
つまり、滅多に起こらないが、起きた時に人生へ大きなダメージを与えるリスクだけに備えるべき、という考え方だ。
例えば、自動車事故の対人・対物賠償や、家族を養う人の死亡保障は必要性が高い。

公的保障を踏まえて考える

一方で、スマートフォンの故障や車両修理費、老後資金まで、何でも保険で備える必要は薄いと私は感じた。スマホが壊れると精神的なダメージは大きいが、人生まで詰むわけではない。
また、医療費についても、日本には高額療養費制度などの公的保障がある。私自身は、そうした制度も踏まえた上で、民間医療保険の内容を見直した。

十分な貯蓄がある人にとっては、民間の医療保険が必須とは言い切れないケースもあるだろう。一方で、最低限の安心を持ちたい人にとっては、都道府県民共済のような比較的低コストの仕組みは現実的な選択肢だと思う。私自身も民間の医療保険から乗り換えた。

今回は、保険見直しのポイントについてお伝えした。次回は、この見直しを通じて感じた「保険とサブリースの共通点」について考察したい。

※本稿は、筆者個人の体験と考え方を整理したものであり、特定の商品を推奨するものではありません。保険の加入・見直しについては、必要に応じて専門家へご相談ください。

(2026年5月21日)