「神ってる」から10年──カープが強くなればあの興奮は再び戻る?

このコラムは2026年8月28日に作成および更新したものです。

「売れない」のではなく、「買う人」がいない

2024年に団塊のジュニア世代(第二次ベビーブーム世代)が、全員50代に入った。
 
広島市の35歳~44歳は、人口のボリュームゾーンそのものがごっそり抜け、10年前の同じ年代と比べて3割近く減少した。この年代は本来、子育てや住宅取得など消費が旺盛で、地域経済を下支えする存在である。
 
そりゃあらゆるモノが売れませんって……。
そもそも、買う人が減っている。
 
現在の出生数は、日本全体で年間70万人を割り込む水準。
一方、第二次ベビーブームの団塊ジュニア世代は、年間200万人超。世代の厚みの違いが際立つ。
 
いずれにしても、44歳以下の「使えるお金」を増やさない限り、あらゆるサービスは縮小の一途だろう。

あの熱狂を支えた世代が、70代後半になった

団塊の世代(第一次ベビーブーム世代)にも目を向けてみよう。

2016年〜2018年の広島の熱狂も、団塊の世代がアクティブシニア(60代後半)であったことと、カープ黄金期が奇跡的に重なったことで沸き起こったものだと考えている。

つまり、当時は定年退職後で、時間もお金も体力もあった層が分厚かったのだ。

あの熱狂は、単にカープが強かったからだけではない、というのが私の考えである。
実際、スタジアムでは多くのシニア層や、二世代、三世代での観戦を見かけた。

その方々が、今では70代後半である。

カープの成績低迷、ゾンビタバコ問題、酷暑、ビールが高い……。
スタジアムへ行かない理由は、次々とあがるが、大前提として「体力の低下」があるのだ。

カープ一色だった世代、カープ「も」ある世代

では、またカープが強くなれば、広島の街に元気が戻るのだろうか……

実際には、そう単純な話ではない可能性がある。

当面は、団塊のジュニア世代を含む45歳〜64歳の人たちに、いかにスタジアムに足を運んでもらうかという施策を打ちながら、44歳以下のファンを時間をかけて育てていく──この両輪が大切なのかもしれない。

たとえば昔の広島市民球場のように、試合終盤は無料開放して、ビールの1杯だけでも買ってもらう(ワンドリンク制)──
何も生まない空席のままゲームセットよりはいいのではないだろうか(笑)。

(2026年8月28日)